尾羽しそ漬
尾羽って何ですか?
だいたいこの問答からスタートする。
クジラのっていうと、
「あーおばけね!」
って返ってくる人は大体年配の人。
クジラの尾の部分を尾羽という。
これ ↑ は高知の〇鯨〇で食べたクジラ料理だが、
手前真ん中の白いのが尾羽である。
ご紹介する商品は、
イワシ鯨・ナガス鯨の尾羽を紫蘇漬けにしたものだ。
指の第一関節くらいの大きさの弾力を帯びた身は、
グミキャンディーよりずっと面白い食感で、
舌が喜ぶというか、
それだけで楽しめる。
個人的なクジラ肉の記憶は海のケダモノ的な癖のある味で、
特に火を通した物は得意な方じゃないのだが、
嬉しいことに野生肉の臭みは感じられない。
紫蘇漬けのさっぱりした味は夏に向けて頃あいで、
ぽにょぽにょした感触は癖になって、
もう一つ、さらにもう一つと箸を伸ばしてしまう。
最近ではクジラ肉も貴重になり高価になって日常的に食べる事もなくなったから、
たまにはクジラ肉で口を喜ばせるのも一興ではなかろうか。